消防用設備の工事・整備

ビルやマンションなどの建物は、その用途、規模、収容人員に応じて消防用設備等又は特殊消防用設備等の設置が法律により義務付けられています。
建物に設けられた消防用設備等は消防法の基準に基づき、消防設備士など一定の資格を持った者でなければ工事・整備を行うことはできません。
 

感知器を交換

施工例-1

感知器を交換しました。
消防設備も古くなると劣化します。機器によっても異なりますが、自動火災報知設備の受信機で20年、感知器で10〜15年を目安に新しいものに交換するように日本火災報知機工業会では推奨しています。
また、消防法第21条の5による型式失効の為、交換しなければならない場合もあります。

 

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施工例-2

従来の誘導灯を高輝度タイプのものに交換しました。
冷陰極蛍光灯やLED(発光ダイオード)を使用した高輝度誘導灯は、従来のものに比べて大幅な省エネ効果がある上、パネルサイズは約3分の1とすっきりとしたデザインです。

 

消防用設備の点検

消防法第17条の3の3によって、防火対象物の関係者(所有者・占有者・管理者)は定期的に点検を実施してその結果を消防長又は消防署長に報告しなければならない、と義務付けられています。
防火対象物の規模によっては、有資格者でなくとも点検できる場合もありますが、消防用設備は特殊なものである為、正しい知識や技能を持った有資格者によって点検を実施することが望まれます。
 

点検・報告の流れ

1.点検日時のお知らせ

  • 共同住宅の場合、設置されている設備によって入室の有無が異なるので、その建物に応じた内容のお知らせを作成し、掲示・投函します。

 

2.点検実施

  • 機器点検:外観や簡易操作で判別できる事柄を確認します。(半年に一度以上)
  • 総合点検:設備の全部または一部を作動させて総合的な機能を確認します。(1年に一度以上)

 

3.不備箇所の改修

  • いざという時に備え、不備箇所がある場合には適宜改修しなければなりません。

 

4.点検結果報告書の作成

  • 法令で定められた書式に則り、報告書を作成します。

 

5.報告書の提出

  • 1年または3年に一度、消防署に報告書を提出します。

上記は基本的な流れとなります。点検対象の建物の用途に応じて、点検日程等の打ち合わせを行います。
開店前の点検・休診時間内での点検など、出来る限り調整させて頂きますのでご相談ください。
また、不備の程度によっては点検と同時に改修を実施することも可能です。

保守点検の見積はもちろん無料です。お気軽にお問い合わせください。

消防用設備等の不備改修

消防用設備等は「いざ!」というときに使えなければ意味がありません。点検のときに不備が指摘された場合は、早急に改修を行う必要があります。

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不備例-1

消火器の底部に錆が生じている状態です。
消火器には高圧の二酸化炭素ボンベが内蔵されています。消火器のレバーを握るとこのボンベの封が切られ、容器内に充満したガスの圧力で薬剤が放出される仕組みになっています。この時、消火器の容器にこのような錆などの腐食や変形があると圧力に耐えられず、消火器が破裂する場合があり、非常に危険です。
このような場合には消火器本体の交換が必要です。

 

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不備例-2

自動火災報知設備の総合盤に錆が生じている状態です。
外見では大したことのない錆のように見えますが、実際には内部の端子にまで錆が及んでいます。火災が起こったときに感知器が火災を感知しても警報音が鳴らない、などの恐れがあります。
このような場合には、総合盤本体を防雨(防滴)型のものに交換する必要があります。

 

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不備例-3

非常口を塞いでしまっている状態です。
避難経路がきちんと確保されていないと、万が一のときに安全に避難することができず、被害が拡大する要因となります。
設備の周辺には物を置かないことが重要です。